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【令和3年法改正】2021年報酬改定における放課後等デイサービスの報酬・基準の問題点と再検討の方向性

2020/11/27

放課後等デイサービス 報酬改定2021

【令和3年法改正】2021年報酬改定における放課後等デイサービスの報酬・基準の問題点と再検討の方向性

みなさんこんにちは!
はぐめいとでは放課後等デイサービスや児童発達支援を運営している事業者様に向けて様々な情報を発信しています!
今回は放デイ・ラボのYouTubeチャンネルの中で『【令和3年法改正】2021年報酬改定における放課後等デイサービスの報酬・基準の問題点と再検討の方向性』について、介護業界を支える行政書士 小澤信朗先生にわかりやすく解説いただきましたので、その内容をご紹介します。

令和3年法改正
(1) 【令和3年法改正】2021年報酬改定における児童指導員等加配加算(II)の廃止による新たな加算
(2) 【令和3年法改正】2021年報酬改定において児童指導員等配置加算は廃止される方向へ!
(3) 【令和3年法改正】2021年報酬改定において放課後等デイサービスの区分が廃止される場合、2021年4月頃に行うこととは?
(4) 【令和3年法改正】2021年報酬改定における児童発達支援の報酬・基準の問題点と再検討の方向性
(5) 【令和3年法改正】2021年報酬改定における放課後等デイサービス・児童発達支援共通の報酬・基準の問題点と再検討の方向性
(6) 【令和3年法改正】2021年報酬改定においてこれから障害福祉サービス経験者を採用する上での要点
(7) 【令和3年法改正】2021年報酬改定の基本的な方向性まとめ
(8) 【令和3年法改正】2021年報酬改定における医療的ケア児への支援などの障害児支援の推進
(9) 【令和3年法改正】2021年報酬改定における放課後等デイサービス・児童発達支援の2021年報酬改定の主な内容(2月現在)
(10) 【令和3年法改正】2021年報酬改定における極端な短時間のサービス提供と欠席時対応加算IIの注意点

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今回は放課後等デイサービスのみに絞った報酬改定の論点まとめ

厚労省の障害保健福祉部・障害福祉課による令和2年10月「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」の資料から、放課後等デイサービスにかかる項目のみを抜粋しました。
「児童発達支援のみ」「放課後等デイサービス・児童発達支援共通」の情報につきましては、別の記事でご案内しています。

令和3年の法改正によって報酬と基準がどのような問題点を抱え、どのような方向性で検討されているのかを、詳しく見ていきましょう。

その1―放課後等デイサービスの体系(基準と報酬区分)の見直し

現状と課題


1、放課後等デイサービスの基本報酬は、平成30年度報酬改定において、受け入れる障害児の状態及び割合に応じて事業所を区分1・区分2に分け、さらにこれらとは別に、重症心身障害児を受け入れる場合に適用する基本報酬を設定した。
その上で、それぞれに対してサービス提供時間に応じた区分(3時間以上・3時間未満)や、学校休業日の報酬を算定している。
 
区分1 以下のいずれかの障害児の割合が50%以上の事業所
・食事、排せつ、入浴および移動のうち3以上の日常生活動作について全介助を必要とする者
・指標該当児の判定項目の合計が13点以上の者
区分2 区分1以外の事業所

2、事業所ごとの区分になっているため、区分2の事業所については、障害が重い児童を受け入れた場合や、障害が軽度でも行動障害を持つなど対応が困難な児童を受け入れた場合でも、割合が50%以上に達しない限り、基本報酬上は評価されない

ここがひとつの問題で、「区分2の事業者さんにとって負担が大きすぎる」と問題視されています。

3、支援の結果として子どもが発達するほど指標該当児に適合しなくなり事業所の区分報酬が下がりかねないという矛盾があるという指摘もある。

4、市町村により指標該当児の判定に差があり公平性に欠けるという指摘もある。

公平性に欠けるというのが、区分1と区分2の大きな問題です。市町村ごとの財源でいくらでも変わると言えます。

5、令和元年障害福祉サービス等経営概況調査結果では、平成30年度決算における収支差率は11%となっている。一方、質のバラつきが大きいという指摘もある。
 
問題点とは?


支援の必要性が適切に評価される報酬のあり方についてどのように考えるのか?

平成30年度報酬改定および経営実態調査の結果を踏まえつつ、質の向上を図るための方策も検討していく必要があるのではないでしょうか。
 
検討する方向性


・現在の事業所ごとの区分1と区分2の体系を廃止し、共通的な基本報酬を土台に、ケアニーズの高い障害児を受け入れた際の加算を充実させ、さらに支援に必要な人員配置について加算で評価していく方向としてはどうか。よりその児童に合わせた加算の充実性が求められる。

・定員区分ごとの報酬単価について、経営実態調査の結果を踏まえつつ見直しを検討してはどうか。

・放課後等デイサービスの従業者の基準について、専門性および質の向上に向けて一定期間の経過措置を設けた上で、現行の「障害福祉サービス経験者」を廃止保育士・児童指導員のみに引き上げてはどうか。

とはいえ、「障害福祉サービス経験者」が廃止されると、大人のサービスと子どものサービスが分かれてしまう点は危惧されます。

(補足事項)

※上記の報酬改定における対応とあわせ、質の向上を図るためのガイドラインの改定や総量規制に実効性を持たせるための方策について実施状況等を把握したうえで研究を進めることも検討しています。
 

その2―放課後等デイサービスの対象拡大

現状と課題
 
1、 平成30年地方分権改革推進提案において、放課後等デイサービスの利用対象について現行の「学校」にくわえ、専修学校に通う児童を対象とするよう提案が出されている。
 
児童福祉法第6条の2の2 第4項
放課後等デイサービスとは、学校教育法第1条に規定する学校(幼稚園および大学を除く)に就学している障害児につき、授業の終了後または休業日に児童発達支援センターそのたの厚労省で定める施設に通わせ、生活能力の向上のために必要な訓練社会との交流の促進その他の便宜を供与すること

提案する自治体等からの意見では、中学卒業後に高校に進学せずに専修学校へ進学した障害児が念頭に置かれていて、具体的には以下のような意見が付されています。
 

*障害児の進学先等で放課後等デイサービスの利用ができないことのないよう公平に市民対応できるように改善してほしい。

*中学卒業後に高校へ進学しなかった(できなかった)障害児についても、療育が必要であれば利用できるようにするべき。

*インターナショナルスクール等に在籍する児童で、放課後等デイサービスが利用できなかった事例がある、等。
 
 
2、上記の提案も踏まえ、令和元年度障害者総合福祉推進事業「放課後等デイサービスの実態把握および質に関する調査研究」における市町村を対象としたアンケートの中で、専修学校・各種学校に対象を広げることに関する調査を実施。(有効回答率61.9%)
 

*中学卒業後、放課後等デイサービスの利用を希望したが専修学校・各種学校に進学したため放課後等デイサービスの利用が終結した利用者の有無:有1.6%

*中学卒業後、放課後等デイサービスの利用を継続するために専修学校・各種学校に進学をしなかった利用者の有無:有0.3%

*専修学校・各種学校に在籍しているが、放課後等デイサービスの利用希望がある児童の有無:有2.7%

*専修学校・各種学校の在籍児童を対象とすべきと回答した市町村:18.4%(どちらともいえない69.2%
 
 
上記の結果から、明確な反対者は少なくどちらかというと賛成という意見が9割近くもいる、という結果になっています。
 
問題点とは?
 
◆平成30年地方分権改革推進提案を踏まえ、専修学校・各種学校に通う児童を放課後等デイサービスの対象に加えることについてどう考えるのか?
 
検討する方向性
 
・提案自治体の意見にもあるとおり、学校教育法第1条に規定する「学校」に在籍するか、専修学校・各種画工に在籍するかによって、障害のある児童への療育の必要性は変わらないと考えられるのではないか。
 
いつかは対象が広がる可能性もありますが、それをどこまで広げるのかという点に課題が残ります。
 
・放課後等デイサービスは総合的な教育を行う機関として「学校と連携し学校教育と相まって障害児の自立を促進するもの」として位置づけられてきた点も考慮する必要があるのではないか。
 
・これらの点や調査結果も踏まえて、専修学校・各種学校に通う児童を放課後等デイサービスの対象に加えることについて、どう考えるのか。
 
ここで押さえておいてほしいのは、こうした意見の中にも「学校と連携し学校教育と相まって障害児の自立を促進するもの」が放課後等デイサービスだと位置付けられていますので、学校との連携が重要で実地指導でも突っ込まれるポイントだということを理解しておいてください。
 

その3―放課後等デイサービスの提供時間等に合わせた報酬単価の設定

現状と課題


1、「令和2年地方分権改革に関する提案募集」において、放課後等デイサービスについて短時間(30分未満)のサービス提供を行った場合でも長時間の場合と同様に報酬が算定される。

2、このため、制度の趣旨にそぐわない極端な短時間のサービス提供が行われ、個別支援計画に定める質の高いサービスが提供されない恐れがあるとして、実際のサービス提供時間等に合わせた基本報酬単価を設定するよう提案が出されている。
 
問題点とは?


◆実際のサービス提供時間等に合わせた基本報酬単価を設定することについて、どう考えるのか?

短時間の支援と、長時間の支援のどちらを高く評価すべきかは、一律に判断することが出来ない中で、実際のサービス提供時間の長さに応じて基本報酬単価を設けることについてどう考えるのか?

長時間生活全般にわたり集団で療育する方法と、短時間で個々の障害児に応じて個別に療育する方法を比較したときに、どちらを高く評価すべきかを判断することは困難です。

◆個々の利用者について、実際にサービス提供を受けた時間に応じて報酬を算定することとした場合に、一人ひとりの実際のサービス提供時間に基づき報酬を請求することになると、請求事務が繁雑になり、事業所の事務負担が増加する点についてどう考えるのか?

◆療育の必要性の有無にかかわらず長時間の支援が増えること等が想定されるが、どう考えるのか?
 
検討する方向性


・上記を踏まえ、実際のサービス提供時間に合わせた基本報酬を設定することについては、関係者の意見を聞きつつ検討することとしてはどうか。
 

その4―放課後等デイサービスの送迎加算

現状と課題
 
1、 平成30年度報酬改定において、放課後等デイサービスの送迎加算については以下のとおりになっている。
 
『放課後等デイサービスにおける送迎については、障害児の自立能力の獲得を妨げないように配慮するよう通知に明記する。送迎対象者の実態を把握したうえで送迎加算のあり方を検討する。』
 
2、平成30年度に行った実態調査では、平成30年9月における送迎の実態等について次のとおりだった。
 
▼放課後等デイサービス事業所のうち、79.3%の事業所が送迎加算を算定していた。
 
▼主な理由としては以下のとおり。

「利用者本人や家族等からの要望が多いから(85.3%)」
「利用者の通所時の安全(事故や犯罪)に不安があるから(67.2%)」
「重度の障碍者など、自ら通所が困難な利用者がいるから(57.2%)」
「公共交通機関が不便で利用した通所が難しいから(43.3%)」
 
 
▼学校への通学についても、過半数は親等による送迎が行われている。
 
問題点とは?
 
◆放課後等デイサービスは対象が子どもであることから、通所時の安全に不安があることを踏まえた上でどう考えるのか?
 
検討する方向性
 
・放課後等デイサービスの送迎については、対象が子どもであり実績を見ても知的障害児の利用が多く通所にあたっての安全面を十分に考慮することが必要であることから、障害児の自立能力の獲得を妨げないように配慮することなどを再度周知しつつ、今回の報酬改定では送迎加算の現行の枠組みを維持することとしてはどうか。

まとめ

以上が、今回の法改正によって浮かび上がる論点と再検討されている方向性のまとめでした。
もし今後また、放課後等デイサービスの報酬改定やガイドラインの改定などございましたら、そのときは改めて解説していきます。

児童発達支援に関するまとめにつきましては、別記事にて解説していますので、宜しければそちらもチェックしてみてください。

小澤先生のセミナーを開催します

2021年2月26日(金)に、行政書士の小澤信朗先生による『最新の情報をお届けします!令和3年度法改正の予想と今から準備しておきたい対策​​』オンラインセミナーを再開催いたします!

11月19日(木)、1月26日(火)の開催には、たくさんのご参加をいただき誠にありがとうございました。


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令和3年度の法改正を見据え、今から準備できることや今後の施設運営で求められるポイントについて詳しくお話しますので、まだ参加されていない事業者様がいらっしゃいましたら、この機会にぜひご検討ください!
 

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必要な人員配置や、児童指導員加配加算などの加算について正しく配置できているかチェックする事ができますので、ぜひご検討ください。

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令和3年法改正
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(10) 【令和3年法改正】2021年報酬改定における極端な短時間のサービス提供と欠席時対応加算IIの注意点

小澤信朗先生のご紹介

利用者負担上限額管理をする必要が初めて出てきた場合の対応

1977年東京生まれ。東京都中野区で活動する行政書士。
山形大学人文学部4年の時に、知的障害児のための学童保育でボランティアを始めたことをきっかけに、 障害福祉サービスに関するサポート業務をおこなうことが自分のライフワークとなる。

山形大学人文学部を卒業後、介護保険対応総合システムのサポートを経て、 2010年9月に行政書士として独立。
放課後等デイサービスは、東京都の他、青森県や岩手県、宮城県、福島県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、茨城県、神奈川県、静岡県、愛知県、長野県、三重県、岐阜県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、沖縄県などからも依頼をうけ、開設や運営のコンサルティングや申請代理業務を手掛けている。また開業後、リコージャパン株式会社、公益社団法人かながわ福祉サービス振興会、パナソニックエイジフリーケアセンター香里園、NDソフトウェア株式会社、新興サービス株式会社、多摩信用金庫、株式会社細田工務店、株式会社エス・エム・エス、株式会社いきいきらいふ、連合福井、杉並区地域包括支援センターケア24西荻、府中市地域包括支援センター安立園など上場企業や地域包括支援センター主催のセミナーで講師として活動するなど幅広い活動をおこなっている行政書士である。

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