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「ゆりかごから墓場まで」 地域で“次の居場所”をつくるために立ち上げたB型事業所【就労支援センターまんてん様】

2026/03/25

就労支援 事例インタビュー

「ゆりかごから墓場まで」 地域で“次の居場所”をつくるために立ち上げたB型事業所【就労支援センターまんてん様】

長崎県平戸市・松浦市にて『総合福祉事業』を目指し、地域に根ざした介護をテーマに、子どもから高齢者まで、福祉で寄り添うための事業展開をされている社会福祉法人 敬昌会様にお話を伺いました。

社会福祉法人 敬昌会様は、児童福祉部門では放課後等デイサービス・児童発達支援(以下:放デイ)を4事業所と相談支援事業所、そして就労支援事業では就労継続支援B型事業所(以下:B型)を運営されています。

事業展開の経緯やB型の運営について、理事の小倉 忠彦様、管理者・サービス管理責任者の岩永 逸子様、職業指導員の小田 滉大様からお話を聞くことができました。

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子どもたちの将来の受け皿として

――B型立ち上げの経緯を伺いました。

小倉様(以下:小倉)将来的に、今、児童発達支援・放課後等デイサービスに通っている子どもたちの“次の段階”を考えてB型を立ち上げたんです。

ちょうど総量規制(※)の話が出ていて、去年の時点でもう「このままだと立ち上げられない」って言われてたんですよ。だから最後ギリギリで、滑り込んだ感じでしたね。

今やらないと”間に合わない”というタイミングだった

今じゃないと、B型を絶対に立ち上げられなかった。  
ある意味では強引にでも進めないと、子どもたちが将来、上がってきた時に受け皿がなくなる…。  

だから、立ち上げは“理想”だけじゃなくて“現実”として必要だったんです。
今スタートできているのは、ほんとギリギリでした。

「信頼できる法人がやってほしい」—保護者の声が背中を押した

地域には他にもB型がある中で、やろうと決心したのは、やっぱり親御さんの気持ちですね。

うちでは子どもたちを小さいころからずっと見てきています。だから親御さんから「安心して預けられるB型に通わせたい」って言われます。

正直、他の事業所さんに通うことに不安を感じる親御さんも多いんです。
今まで築いてきた信頼があるかどうかって、すごく大きい。

田舎では従業員として働いていた人が独立して、同じ地域に事業所を立ち上げるケースが多くあります。

保護者は、そういった従業員が退職したり、独立したりする経緯を見ているからこそ、「安定した法人でやってほしい」という思いが強いんだと思いますね。

「ここなら安心して任せられる」と思ってもらえる場所

うちは、小さいころから知ってる職員がいて、同じように子どもを見れる。  
「うちの子がここで輝けるようになった」っていう感覚があるから、次もここに預けたいと思ってもらえます。  

実際、松浦市の方からでも「距離はあるけど、ここがいい」と言って通ってくれています。

※ 本文中の「総量規制」については、地域・時期により運用や状況が異なるため、詳細は自治体の案内をご確認ください。

「ゆりかごから墓場まで」—法人として一気通貫の支援を目指して

――法人としての理念や、全体の事業の流れも伺いました。

小倉)法人は平成25年に立ち上げて高齢者支援の特養から始まって、ケアホーム、デイサービス。それから、児童福祉福祉では保育園、放課後等デイサービス、児童発達支援。そして、B型、ショートステイ、生活介護もやってます。  

子どもから大人まで、その人の人生に沿って“次の場所”をつないでいく。それが根っこにあります。

地域で暮らし続けられる仕組み

平戸は、グループホームも少ないので他の地域に行く方も多い。  
だから自分たちの地域にB型があって、グループホームがあって、生活介護があって…と段階ごとに選べるようにしたい。  

「ゆりかごから墓場まで」って言うと大げさに聞こえるかもしれないけど、そういう理念なんです。

障がいの重いお子さんもいるから、将来的に生活介護の方へ行くかもしれない。  
親御さんにとっても「親元の近くで」という思いに応えたいです。

“地域の中で成長と暮らしを見守っていく”っていう軸は、子どもも大人も障がいがあっても変わらない想いなんですよね。

就労継続支援B型という選択のリアル

「ゆりかごから墓場まで」 地域で“次の居場所”をつくるために立ち上げたB型事業所【就労支援センターまんてん様】

――就労支援にはA型や就労移行支援などもありますが、B型にされた理由は?

小倉)A型は厳しくなりましたよね。最低賃金を払えないってことで、B型に変えたところもあります。  

この地域は、請け負い先になる企業が多いわけじゃない。
だから「B型で地道にやって、卒業した子は法人内の障害者雇用につながるような道も作りたい。」
そういう位置づけです。

「働く場所」をつくることが、「暮らす場所」につながっていく

将来を考えると、B型だけじゃなくグループホームも含めて見てほしいと思います。  

職員も放デイから上がってくる人がいるから、子どもたちの成長過程も分かってる。そこが法人としての強みでもあります。

B型事業者が多い地域で、どう選ばれるか—立ち上げ当初の苦労

平戸市内にはB型が10軒くらいあるんじゃないかな。多いんですよ。 

後から入る事業者は苦労します。どこも利用者さんが事業所を変えることには抵抗 があるし、工賃を売りにしてるところは、  
「うちに来たら時給これだけ出すよ」って打ち出してるところもあるくらいです。

昔からある事業所は、それだけ親御さんの信頼も厚い。長い歴史がある分、関係性が強い。
新しい事業所は、そこに入っていくのが大変ですね。  

でも、これから放デイを卒業して、社会に出ていく子たちもいる。
そこは、“子どもたちの将来を見る” ために私たちも行動することが大事だと思って立ち上げました。

いちばんの強みはスタッフ

――事業所立ち上げで大変だったことは?

小倉)建物ですね。理事長の知り合い経由で紹介があって、そこに決めました。

指定申請の書類づくりは放デイで経験があったから、そこまで大変ではなかったです。

理事長の頭の中には、構想はずっとあったと思います。  
スタッフが育って、自発性もついて「やろう」ってなったタイミングで一気に動いた感じです。

理事長は行動が早いんですよ(笑)。「ちょっと待ってください」って思う時もあるけど、その行動力が形になったんだと思います。

利用者本位の支援スタンス

うちのいちばんの強みは、スタッフがいいんですよ。皆さん真面目で、親切で、利用者さん想いで本当に優しい。  
私も一緒にやっていて、心が洗われる感じがしますね。

それと支援のスタンス。  
利用者さんにだけ作業させて自分は休憩してコーヒー飲んだりとか、そういうことが私は嫌なんです。

利用者さんを置いて “自分だけ”っていう姿勢は、利用者さん本位じゃない。そういうことを過去に見たことがあるからこそ、余計に思っています。

一緒に汗をかかないと、利用者さんもついてこない。  
職員と利用者っていう立場は違うけど、一緒に過ごして、一緒にやって、遊ぶ時は遊ぶ。
  
そういう積み重ねが信頼関係につながると思っています。

“できる”を積み上げるー役割分担と安全面の工夫

「ゆりかごから墓場まで」 地域で“次の居場所”をつくるために立ち上げたB型事業所【就労支援センターまんてん様】

――事業所の主な作業を教えてください。

岩永様:以降岩永)開所当初から関連事業所の清掃が中心です。
他にも仕事自体はあるんですよ。利用者さんがもっと増えれば、仕事も増やすことができます。

しかし、今はまだできる範囲が限られている感じですね。

最初は「掃除だけでは作業内容として魅力が伝わりにくいかな」って思ってたんです。清掃よりも室内作業(シール貼りとか)を希望する方も多く、室内のきれいな作業をしたがります。

一方で清掃は、外作業っていうハードルがありますが、体を動かすことでリフレッシュにつながります。

去年の5月に放デイの頃から関わりのあったお母さんから
「シール貼りの仕事をお願いしたい」とお仕事を持ってきてくれました。

それは、涙が出るくらい嬉しかった。  
「つながり」って大事だな、信頼関係だなって、すごく実感しましたね。

そこで、利用者さんには、午前中は室内作業をしてもらい、午後から清掃に行くことにしました。
室内と体を動かす外作業の清掃で、バランスを取ることにしたんです。
  
利用者さんが増えれば、清掃班と室内班に分けて動くこともできるようになると思っています。

“できる” を積み上げる作業設計

小田様:以降小田)清掃は他にも、洗車やエアコン清掃があります。
脚立に乗るような作業は職員がやって、利用者さんにはできる範囲で、例えばフィルターを洗うとか、掃除機がけとか、窓拭きなどを行ってもらいます。
  
危ないことや無理なことはさせない。できる作業と職員がやる作業を分けるようにしてます。

草刈り作業も、職員が中心になって、利用者さんと一緒に行います。  
バーベキューなど法人内の行事で行う時に、イベントの準備や片付けを一緒にします。
  
「やらされてる」じゃなくて、「一緒に楽しむ」っていう感覚が大事だと思っているので、もちろんイベントにも参加してもらっています。

「ゆりかごから墓場まで」 地域で“次の居場所”をつくるために立ち上げたB型事業所【就労支援センターまんてん様】

HUG導入の決め手は「使い慣れ」と「信頼関係」

――就労HUG導入の決め手を教えてください。
 

小倉)放デイで使ってきたので慣れています。放デイの記録も見れるし、流れも分かる。
  
B型の開所にあたり、他社の話も聞きました。
でも、請求と支援記録と工賃計算が別で、請求しかできなかったり、抱き合わせ販売だったり、高かったり。

あと画面が地味で使いにくそうだったり。 ごりごり売り込まれるのも含めてなんか違うんだよなと。

結局、長年の信頼関係が一番でした。
営業の山中さんとも、サポートのオペレーターさんも話しやすいし、相談しやすい。オペレーターのみなさんにも信頼がある。そこですね。

HUGさんは、「ここがこうなったらいい」って法人から要望が上がってきたことを伝えれば、きちんと検討してくれる。
  
「今、作ってます」「アップデートしました」とか反応があるから、相談もしやすいんですよね。

就労HUGで「日々の記録」と「振り返り」

岩永)日々の「何をしたか」全部を記録することができるので、振り返る時に助かります。
  
どうしても日々の支援で忙しくなると、記憶だけだと忘れるから、その時に一から十まで書くんですよ。トラブルのことも含めて全部。経過記録として残しておく。

放デイの時は、保護者さんに共有する意識もあったけど、就労は利用者さん本人が中心だから、書き方も少し変わりました。
  
でも、午前は何をして午後は何をしたか、というところは記録として残しています。

自動の工賃計算と運用の工夫

工賃計算が難しくなくなった

小田)工賃計算は、事前に作業の予定を登録して、それに基づいて記録すると、自動で工賃が計算されるから、難しくはないです。

作業も曜日毎に何をするかが決まっているものが多いんですが、前の予定からコピーできるし、運用もしやすいです。

工賃明細書についても生活保護の利用者さんが市役所に説明や提出がしやすいようにしたいと相談したら、HUGさんがすぐにアップデートをかけてくれたことは、とても助かりました。

ミスを減らす見やすい運用とは

運用としては、作業の単価の表示の仕方を改善しました。  
「星1」みたいな表現でやっていたのですが、私が休みの日に変更する人が分かりづらい。  
「250円」「300円」と数字で見たほうが探さなくていい。
  
しばらく単価が固定なら、どこで誰が見ても「この人は300円」と分かる方がいいですよね。
  
作業内容も分かるようにしたいから、「シール貼り300円」みたいに、単価と作業が両方見える方が理想かもしれないと思って、運用を変更しました。

今後、利用者さんが増えれば、外作業手当など柔軟性が必要になるかもしれません。  
不満が出ないように、頑張りが評価されるように、工賃の付け方も変わっていくかもしれませんね。

“困った時に聞ける”という価値

――就労HUGを導入して振り返って思うこと。

小田)HUGさんは、「分からなきゃ電話をかけよう」って思える。山中さんの名刺やサポートセンターの電話にかけてすぐに聞ける。 

ソフトのことだけじゃなく、制度のことも含めて相談できるのがありがたいですね。

小倉)地域の人には聞けないこともあります。それに、知らないから教えられないこともある。
  
だから、“離れているけど聞ける”っていうのは、B型を始めた今だからこそ、余計に価値を感じています。

「次の場所がある」地域で選ばれる事業所へ

「ゆりかごから墓場まで」 地域で“次の居場所”をつくるために立ち上げたB型事業所【就労支援センターまんてん様】

――今後の展望を教えてください。

小倉)地域での認知度を増やしていきたいです。

職員もいいし、人間関係もいい。一緒に仕事して楽しい、っていうのが一番。  
職員も利用者さんも苦にならない職場にしたい。
自分も結構楽しいんですよ、人と仕事するのが。

放デイを卒業した後も「次の場所がある」って思ってもらえるのが大事。
グループホームも含めて、保護者の方も安心できるように展開していきたいと思っています。  

利用者さんも、自分の稼いだ給料で家賃払って、病院代払って、小遣いが残って貯金できる。

そういう当たり前の生活ができるようになれたらいい。
だから仕事も増やして、職員の質も上げて、ちゃんと地域で生活できることを目指していきたい。

これは、法人としてすべての事業に共通する「地域の中で成長と暮らしを見守っていく」っていう想いですね。

さいごに

弊社が提供している「就労支援HUG」は、就労移行・就労継続支援B型事業所に特化した運営システムです。

支援の予定から記録、国保連請求、工賃明細書発行までをひとつの流れでつなげることで、
転記や確認の手間・ミス・手戻りを減らし、
利用者様の支援に向き合う時間を作り、工賃向上への取組みを後押しします。

就労移行支援・就労継続支援B型事業所の運営にお悩みの方、お気軽にお問い合わせください。

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