障害福祉サービス向け最新ニュース
2026/03/09(最終更新日:2026/09/15)
みなさんこんにちは!
はぐめいとでは放課後等デイサービスや児童発達支援、そして障害福祉サービスを運営している事業者様に向けて様々な情報を発信しています!
前回の記事を続報として更新しています。
2月18日に厚生労働省で開催された障害福祉サービス報酬を話し合う有識者会議で、以下4つのサービス類型は、新規指定事業所に限り、引き下げられる基本報酬の具体的な数字が発表されました。
・放課後等デイサービス
・児童発達支援
・就労継続支援B型
・グループホーム(介護サービス包括型・日中サービス支援型)
配慮される事項などあり、すべてが対象になるわけではありませんが、来年度の臨時改訂の概要を詳しくお伝えします。
見直し案についての記事はこちらもご覧ください。
【障害福祉報酬】令和8年度の報酬引き下げ案とは?ポイント整理
参考資料
令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について
厚生労働省社会・こども家庭庁 障害福祉サービス等報酬改定検討チーム(R8.2.18)
障害福祉サービス費等の報酬算定構造
厚生労働省 社会・援護局 障害保健福祉部 こども家庭庁 支援局 障害児支援課(R8.2.18)
【検討の背景】
障害福祉サービス費は年々増加しています。このため厚労省は、「質の確保」と「制度の持続可能性」の両立を目的に、一部サービスについて臨時的な報酬見直し(引き下げ)が具体的に提示されました。
〇 障害福祉サービス等に係る予算額が、障害者自立支援法の施行時から4倍以上に増加し、特に令和6年度報酬改定後において総費用額が+12.1%の伸び(一人あたり総費用額:+6.0%、利用者数:+5.8%)となっている。
また、こうした中で、引き続き人材確保が課題となっているとともに、本来の制度趣旨に沿わないで加算を算定する事業者も散見されるなど、サービスの質の低下も懸念される状況。
〇 このため、喫緊の課題である従事者の処遇改善に加えて、利用者に提供されるサービスの質を確保しつつ、制度の持続可能性を確保する観点から、令和8年度に臨時応急的な見直しを実施する。
収支差率(注1)が高く、かつ、事業所が急増しているサービス類型※(就労継続支援B型、共同生活援助(介護サービス包括型・日中サービス支援型)、児童発達支援、放課後等デイサービス)について、サービスの質を担保しつつ、制度の持続可能性を確保する観点から、それぞれの収支差率に応じて、新規事業所に限り、応急的な報酬単価(一定程度引き下げた基本報酬)を適用する。(既存事業所については従前どおり)
なお、受入れニーズが特に高い重度障害児者やサービスが不足している地域に配慮し、一定の要件の下、対象外とする措置を講じる。
※ 年間総費用額全体に占める割合が1%以上で、令和6年度の収支差率が5%以上あるサービスのうち、事業所の伸び率が過去3年間5%以上の伸びを続けているサービス
(注1)障害福祉サービス事業における収支差とは、事業の経営状況を示す重要な指標であり、主に会計上の「収支差額」または「収支差率」を指し、事業活動による収入から支出を差し引いた差額になります。
単位数を含めて詳しく説明します。
まず先に、全体的に影響を及ぼす可能性がある、「応急的な報酬単価の特例」から説明します。
概要
〇 障害福祉サービス等に係る総費用が増加し、また、人材確保が喫緊かつ重要な課題となっている中、一定の収支差率を確保しつつ、事業所数や利用者数の伸びが継続している状況である。このため、サービスの質を担保しつつ、制度の持続可能性を確保する観点から、新規事業所に限り、臨時応急的な見直しを実施する。
〇 収支差率が高く、かつ、事業所が急増しているサービス類型について、サービスの質を担保しつつ、制度の持続可能性を確保する観点から、新規事業所に限り、令和9年度報酬改定までの間、応急的な報酬単価(一定程度引き下げた基本報酬)を適用する。
対象サービス
就労継続支援B型、共同生活援助(介護サービス包括型・日中サービス支援型)、児童発達支援、放課後等デイサービス
※ 年間総費用額全体に占める割合が1%以上で、令和6年度の収支差率が5%以上あるサービスのうち、事業所の伸び率が過去3年間5%以上の伸びを続けているサービス
対象事業所
令和8年6月1日以降に新規に指定された事業所(既存事業所については従前どおり)
※ 指定権者においては、基準等の要件を満たす事業所を適切に指定する観点から、通常の事前相談・審査スケジュールや標準処理期間に従って処理することが望ましい
※ 合併・分割・事業譲渡に伴う指定の場合、その前後で事業所が実質的に継続して運営されると認める場合は、既存事業所と同様の扱い
応急的な報酬単価を適用する期間
令和8年6月施行 令和9年度報酬改定までの間
児童発達支援
単位数
所定単位数の1000分の988に相当する単位数
算定要件等 (配慮措置 )
〇 配慮措置として、以下の基本報酬については従前の報酬単価を適用する。
<重度障害児等への配慮>
• 主として重症心身障害児を通わせる事業所に係る基本報酬
• 基本報酬医療的ケア区分(1~3)、強度行動障害児支援加算、人工内耳装用児支援加算(I)(II)、視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算を算定する利用者に係る基本報酬
<地域への配慮>
• 離島・中山間地域(特別地域加算の対象地域)にある事業所に係る基本報酬
• 自治体が客観的に必要であるとして設置する事業所に係る基本報酬
✓ 公募によりサービスが不足する地域に設置する事業所
✓ 自治体から補助等の経済的支援を得て設置する事業所
放課後等デイサービス
単位数
所定単位数の1000分の982に相当する単位数
算定要件等 (配慮措置 )
〇 配慮措置として、以下の基本報酬については従前の報酬単価を適用する。
<重度障害児等への配慮>
• 主として重症心身障害児を通わせる事業所に係る基本報酬
• 基本報酬医療的ケア区分(1~3)、強度行動障害児支援加算、人工内耳装用児支援加算(I)(II)、視覚・聴覚・言語機能障害児支援加算を算定する利用者に係る基本報酬
<地域への配慮>
• 離島・中山間地域(特別地域加算の対象地域)にある事業所に係る基本報酬
• 自治体が客観的に必要であるとして設置する事業所に係る基本報酬
✓ 公募によりサービスが不足する地域に設置する事業所
✓ 自治体から補助等の経済的支援を得て設置する事業所
就労継続支援B型
単位数
所定単位数の1000分の984に相当する単位数
算定要件等 (配慮措置 )
〇 配慮措置として、以下の基本報酬については従前の報酬単価を適用する。
<重度障害者への配慮>
• 医療連携体制加算(IV)を算定する利用者に係る基本報酬
• 視覚・聴覚言語障害者支援体制加算(I)(II)、高次脳機能障害者支援体制加算を算定する事業所に係る基本報酬
<地域への配慮>
• 離島・中山間地域(特別地域加算の対象地域)にある事業所に係る基本報酬
• 自治体が客観的に必要であるとして設置する事業所に係る基本報酬
✓ 公募によりサービスが不足する地域に設置する事業所
✓ 自治体から補助等の経済的支援を得て設置する事業所
共同生活援助(介護サービス包括型・日中サービス支援型)
単位数
所定単位数の1000分の972に相当する単位数
算定要件等 (配慮措置 )
〇 配慮措置として、以下の基本報酬については従前の報酬単価を適用する。
<重度障害者への配慮>
• 重度障害者支援加算(I)(II)、医療的ケア対応支援加算、医療連携体制加算(IV)を算定する利用者に係る基本報酬
• 視覚・聴覚言語障害者支援体制加算(I)(II)、高次脳機能障害者支援体制加算を算定する事業所に係る基本報酬
<地域への配慮>
• 離島・中山間地域(特別地域加算の対象地域)にある事業所に係る基本報酬
• 自治体が客観的に必要であるとして設置する事業所に係る基本報酬
✓ 公募によりサービスが不足する地域に設置する事業所
✓ 自治体から補助等の経済的支援を得て設置する事業所
次に、「就労継続支援B型の基本報酬区分の基準の見直し」を説明します。
概要
〇 平均工賃月額の算定方式の見直しにより、平均工賃月額が約6千円上昇し、想定以上に高い報酬区分の事業所の割合
が増加したことに対応し、基本報酬区分の基準の見直しを行う。 【告示改正・令和8年6月施行】
算定要件
〇 基本報酬区分の基準額をそれぞれ3千円引き上げる。
※ 基準額の引き上げ幅は、平均工賃月額の上昇幅(約6千円)の1/2である3千円に留める
〇 併せて、下記の配慮措置を講じる。
・令和6年度改定前後で区分が上がっていない事業所については、見直しの適用対象外とする。
・今回の見直しにより区分が下がる事業所について、基本報酬の減少額が3%程度に収まるよう、中間的な区分を新設する。
・令和6年度改定で単価を引き下げた区分七と八の間の基準については引き上げず、据え置く。
単位数
【就労継続支援B型サービス費(I)】
(令和6年度改定前後で区分が上がっていない事業所については、従前の報酬区分を適用)
〇 定員20人以下の場合
| <現行> | 単位 | <改定後> | 単位 | ||
| (一) | 平均工賃月額が4万5千円以上の場合 | 837 | (一) | 平均工賃月額が4万8千円以上の場合 | 837 |
| (A) | 平均工賃月額が4万5千円以上4万8千円未満の場合 | 812 | |||
| (二) | 平均工賃月額が3万円5千円以上4万5千円未満の場合 | 805 | (二) | 平均工賃月額が3万8千円以上4万5千円未満の場合 | 805 |
| (B) | 平均工賃月額が3万5千円以上3万8千円未満の場合 | 781 | |||
| (三) | 平均工賃月額が3万円以上3万千円未満の場合 | 758 | (三) | 平均工賃月額が3万3千円以上3万5千円未満の場合 | 758 |
| (四) | 平均工賃月額が2万5千円以上3万円未満の場合 | 738 | (C ・四) |
平均工賃月額が2万5千円以上3万円未満の場合 | 738 |
| (五) | 平均工賃月額が2万円以上2万5千円未満の場合 | 726 | (D ・五) |
平均工賃月額が2万円以上2万5千円未満の場合 | 726 |
| (E) | 平均工賃月額が2万円以上2万3千円未満の場合 | 705 | |||
| (六) | 平均工賃月額が1万5千円以上2万円未満の場合 | 703 | (六) | 平均工賃月額が1万5千円以上2万円未満の場合 | 703 |
| (F) | 平均工賃月額が1万5千円以上1万8千円未満の場合 | 682 | |||
| (七) | 平均工賃月額が1万円以上1万5千円未満の場合 | 673 | (七) | 平均工賃月額が1万円以上1万5千円未満の場合 | 673 |
| (八) | 平均工賃月額が1万円未満の場合 | 590 | (八) | 平均工賃月額が1万円未満の場合 | 590 |
(注)各定員数、サービス費(II)(III)による違いは、こちらをご覧ください。令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項について
「就労移行支援体制加算の見直し」を説明します。
対象
生活介護、自立訓練(機能訓練・生活訓練)、就労継続支援A型、就労継続支援B型
概要
〇 就労継続支援A型等においては、一般就労への定着に向けた継続的な支援体制が構築されている事業所を評価するため、前年度の就職者数に応じた加算を設定している(就労移行支援体制加算)。
〇 この加算について、同一の利用者についてA型事業所と一般企業の間で複数回離転職を繰り返し、その都度加算を取得するという、本来の制度趣旨と異なる形で算定する事業者の報道があるところ。
〇 本来の制度趣旨に沿った運用が行われるよう、就労移行支援体制加算について、一事業所で算定可能となる年間の就職者数に上限(定員数まで)を設定するなど、適正化を行う。
時期
令和8年4月施行
算定要件
〇 就労移行支援体制加算について、一事業所で算定可能となる年間の就職者数は、当該事業所の定員数を上限とする。
〇 また、同一事業所だけではなく、他の事業所において過去3年間で算定実績がある利用者について、ハラスメントなどやむを得ない事情で退職した者など市町村長が適当と認める者を除き、算定不可であることを明確化する。
※ 令和9年度報酬改定に向けて、就労移行支援体制加算のあり方については改めて議論
今回令和8年度障害福祉サービス等報酬改定における改定事項については、放デイラボのYouTubeチャンネル『【報酬改定】令和8年度障害福祉サービス等臨時報酬改定 放課後等デイサービス減算の内容と今後の展開の予想』でも解説されていますので、ご紹介します。
令和8年度に向けて、基本報酬を引き下げが実施されます。
引き下げ対象は、放課後等デイサービス・児童発達支援、就労継続支援B型、グループホーム(介護サービス包括型・日中サービス支援型)の「新規指定事業所」です。
ただし、新規の事業所であっても、強度行動障害の状態にある人や医療的ケアが必要な人、視覚・聴覚・言語機能に障害のある人を受け入れる場合や、離島や山間地域などにある事業所に配慮するなど、地域で真に求められるサービスの提供を阻害しないように配慮されています。
今回、減額される基本報酬の具体的な単位数が発表されました。
児童発達支援 1000分の988(▲1.2%)
放課後等デイサービス 1000分の982(▲1.8%)
就労継続支援B型 1000分の984(▲1.6%)
共同生活援助 1000分の972(▲2.8%)
あくまでも来年度の限定措置となっていますが、この措置の影響を検証しながら、令和9年度の報酬改定につながっていくので今後も検討の動向に目が離せません。
今後も報酬改定の議論の動向には注視していきましょう。
※ この記事の内容は、厚生労働省資料をもとに現時点の情報を整理したものです。今後の正式決定・通知内容により変更となる可能性があります。
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