2026/07/23
お役立ちコラム
みなさんこんにちは!
はぐめいとでは障がい福祉サービスを運営している事業者様に向けて様々な情報を発信しています!
今回は「工賃と給料の違い」について、詳しくご紹介します。
障害福祉サービス、特に就労継続支援の現場に関わるなかで、「工賃(こうちん)」と「給料(きゅうりょう)」という言葉を耳にする機会は多いと思います。
しかし、新任のスタッフや管理者の方、あるいは利用者様やご家族から「この2つは何が違うの?」と聞かれた際、 その本質的な違いをパッと分かりやすく説明するのは意外と難しいものです。
この記事では、福祉の現場で働く皆さんが自信を持って説明できるよう、「工賃とは何か」「給料と何が違うのか」という基本をシンプルに解説します。
参考資料:
「令和6年度工賃(賃金)の実績について」 厚生労働省
「工賃」とは、主に就労継続支援B型事業所などで、利用者様が生産活動(軽作業、クリーニング、自主製品の製造・販売など)を行った対価として支払われるお金のことです。
雇用契約を結んで働くのが難しい方が、福祉的なサポートを受けながら、リハビリや社会参加、将来の就労に向けた訓練の一環として行った活動に対して支払われます。
そのため、労働の対価というよりも「支援の一環として、作業の成果に対して支払われる謝礼」という位置づけになります。
「給料」とは、一般企業や就労継続支援A型事業所などで、事業主と法律的な「雇用契約」を結んで働いた労働の対価として支払われるお金(賃金)のことです。
こちらは「福祉サービスの利用者」としてではなく、法律上の「労働者」として働いたことに対する報酬になります。
「工賃」と「給料」の最も本質的な違いは、「雇用契約を結んでいるかどうか」にあります。
この違いによって、法律の適用や支払いのルールに以下のような差が生まれます。
| 比較項目 | 工賃(こうちん) | 給料(きゅうりょう) |
| 雇用契約の有無 | 結ばない(福祉サービスの利用) | 結ぶ(労働者としての契約) |
| 最低賃金の適用 | 適用されない(出来高制などが多い) | 適用される(各都道府県の最低賃金以上) |
| 労働基準法の適用 | 適用されない | 全面的に適用される |
| 平均月額の目安 | 約24,141円(令和6年度実績) | 約91,451円(令和6年度実績) |
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
1. 雇用契約の有無
給料をもらう場合は、会社や事業所と法律的な「雇用契約」を結びます。
一方で、工賃をもらう場合は契約を結びません。
あくまで「福祉サービスを利用して作業を行った成果に対する報酬」となります。
2. 最低賃金が適用されるか
給料には、国が定める「最低賃金法」が適用されるため、各都道府県が定める最低時給以上を必ず支払わなければなりません。
しかし、工賃には最低賃金の適用がありません。
そのため、作業内容や成果、本人のその日の体調に合わせた作業時間に応じて、柔軟に金額を設定することができます。
3. 労働基準法などの守られ方
給料をもらう「労働者」には、労働基準法が全面的に適用されるため、有給休暇の付与や、一定条件を満たした際の雇用保険・社会保険への加入義務が発生します。
工賃をもらう「利用者」にはこれらの法律は適用されませんが、
その分、体調に合わせて無理なく自分のペースで活動できるという福祉的なメリットがあります。
4. 平均月額(収入面)の違い
厚生労働省が発表したデータによると、それぞれの平均月額には以下のような違いがあります。
・平均工賃(B型など):月額 24,141円
・平均工賃(A型など):月額 91,451円
(※いずれも令和6年度実績値)
雇用契約を結ぶ「給料」の方が金額は高くなりますが、その分、労働者としての責任や一定の勤務態度が求められます。
「工賃」と「給料」の最大の違いは、雇用契約を結び「労働者」として働くか、契約を結ばずに「福祉の利用者」として訓練を行うかという点にあります。
・給料: 最低賃金が保証される反面、体調管理やシフト通りの勤務など、労働者としての責任が伴う。
・工賃: 金額は出来高などに応じますが、体調や障害の特性に合わせて無理のないペースで社会参加ができる。
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