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【中編】子ども達に寄り添ったコンセプトが広く共感され人気施設に急成長【株式会社MIZUKAWA様】

2020/12/10

放課後等デイサービス事例インタビュー

【中編】子ども達に寄り添ったコンセプトが広く共感され人気施設に急成長【株式会社MIZUKAWA様】

愛知県一宮市にて2店舗の放課後等デイサービスを運営されている株式会社MIZUKAWA様にお話を伺いました。
創設者である水谷様に、放課後等デイサービスを開所することになったきっかけや子ども達への思い、実際にHUGを使ってみた感想までじっくりとお話し頂きました。

>>【前編】ママ友に預ける感覚で利用できる施設を目指し、およそ1年で2施設をOPEN【株式会社MIZUKAWA様】

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犬によるアニマルセラピーと手作りおやつが人気の秘訣!

イ)開所するにあたり、集客はどのように行いましたか?

水谷)初めは相談支援事業所さんを紹介してもらい、ご挨拶のために回ったりしました。
そこで自立に特化していることや、おやつを手作りしていること、セラピー犬を取り入れていること、などを説明し、関係者の方々の共感を得たことで、立ち上げがスムーズにいったと感じています。他施設の方からは、学校に挨拶に行ったり、営業をかけたり、送迎についていきポスティングしたりすることもある、と聞いていたので。
おかげさまでオープンから半年で受入率が100%になりました。

イ)とても順調に運営されていますね。2店舗目はどのような経緯で開所を決めたのですか?

水谷)ありがとうございます。1店舗目が80%~90%になった段階で、児発管に「もう一店舗やりましょう!」と声を掛けられていたのですが、「もう借金があるから無理だよ(笑)。」と断っていました。でも希望する子どもや保護者の方がこれだけ来てくれるのに、どんどんお断りしている状態が続いていたこともあったので、せっかくなのでやりましょうか、と。

児発管が物件を探してくるので根負けして見に行ったら、2件目で今の物件を見てしまったんです。私自身が畳好きなので2号店は車で3分くらいのところにある平屋の一軒家にしました。畳の和室もお風呂もあって、キッチンも広くて大きいところがちょうど良い感じです。

イ)施設で犬を飼っているとのことですが、何か良い影響はありましたか?

水谷)現在ウチの施設には不登校の子が3分の2ほど来ていますが、中には「他施設に行っても部屋に入れなかった不登校の子が、ウチに来て部屋に入れるようになった」と相談支援さんに言われた子がいます。他にも、1人でコンビニも行けなかった子がコンビニに行けるようになり、今では塾にも通っている、というケースもあります。
相談支援事業所さんには「それもすべてウチで飼っている犬のおかげ」だと言われました。犬がいるからここへ来るようになり、触れ合っているうちに子ども達が変化していったように感じています。

イ)不登校の子が多く来ているとのことですが、他にも工夫していることなどありますか?

水谷)みんなと施設で一緒に過ごすことが難しいような不登校の子でも、おやつだけ作りに来て持って帰ったり、おにぎりだけ握って帰ったりと、何かしらの理由がここへ来るきっかけになるように入り口を広げています。毎週金曜日に近くの体育館を貸し切って遊ぶこともそうですね。

ここに来れば運動もできる、犬とも遊べる、おやつも作れる、おばちゃん先生がいるから和の遊びも楽しめる。そして自立支援がメインの2号店では、洗濯物を干したり、畑を作ったりするような活動も取り入れようと動き出しています。
そういうところにも支援さんが共感してくださっていて、現在たくさんの紹介を頂いているというありがたい状況です。

机上の学習よりも、生きていくための自立支援を優先したい

イ)日常生活にある作業といいますか、自立した生活を送るための訓練も行っているのですね。

水谷)自立と言うとすごくオーバーな表現ですが、あくまでも日常の中で行う普通の行為です。「服をハンガーにきちんと掛ける」「靴をそろえる」「土曜日はみんなで掃除する」「犬の身の回りを世話する」とか。勉強も大切ですが、それよりもまずは自立支援を優先しています。
もし親御さんが倒れてしまった場合や万が一の際にも、自分でラーメンにお湯を入れて作るとか、レンジでチンが出来るとか、自分だけでも何とか生きていけるような最低限のスキルを身に付けたいですね。

とはいっても、将来的に就労したときは座っていなければいけない場面もあると思うので、机に向かって45分間座っていられるような練習もしています。その時間内は勉強してもいいですし、本を読むだけでもかまいません。小さなことですが、生きていくための当たり前のことが自分で出来るように、社会に出てもやれるように、という感じですね。

そうやって少し座っていられるようになると、保護者の方によっては「もっと勉強をやらせてください。」と言われることもあります。ですがそこで焦って勉強を強要してしまうと、子どもが嫌がってまた通わなくなってしまったというケースもあるので、慎重に対応しています。

イ)開所してからこれまでに苦労したことはありますか?

水谷)ウチは不登校の子が多いので、「今日は行きたくない」といって急に欠席してしまう子が結構います。ドタキャンですね。もともと学校にも行ってなくて引きこもりがちなので、家から出たがらないのですよね。

イ)そういう子はここへ来ているうちにだんだん変わっていきますか?

水谷)そうですね、徐々に落ち着いてきますけど、最初はやはり大変です。あとは普通に施設へ来られるようになると、病院の先生が投薬を軽いものに変えてしまうことがあるので、それがきっかけでまた来られなくなってしまうこともあります。そういったケースに対応するのは正直気を揉みますね。

イ)そうした状況を改善するために、行っていることはありますか?

水谷)できるだけ施設に通いたいと思ってもらえるための工夫のひとつとして、皆勤賞のようなシステムを取り入れています。毎月15日以上来た子は、箱の中から好きなおもちゃを3個選べるしくみで、病欠に関しては月に1日までならノーカウントです。
療育の観念からも、たとえ1時間でも休まずに来ること、継続することが大切ですと、保護者の方にもお話をしています。

皆勤賞をもらえた子はみんなの前で発表して、「今月は休まず来たね、頑張ったね。」と褒めることで承認体験にもなります。毎日来るということは、体調管理もそうですし、子どもにとっては嫌だという気持ちとの闘いでもありますから。
親御さんにも「今日のこのおもちゃは皆勤賞でもらったものですよ、先月すごく頑張ったので!」ということは伝えていますね。

イ)賞品を持って帰ることで、お母さんが褒めるきっかけにも繋がりますね。

水谷)そうですね。賞品のおもちゃといっても大したものではなく、100均とかで購入したようなちょっとしたものですが。「僕がんばったからもらえたよ!」と持ち帰ってきた際には、お母さんも「よくがんばったね!」と褒めてあげて欲しいですね。

日常生活では体験できない活動内容で楽しみを与えたい

イ)おやつ作りの活動内容について教えてください。

水谷)おやつを作る時は3人1グループとして3グループに分かれて、1グループずつ順番にキッチンで調理します。
子ども達は包丁も触るし火も使うし、調理器具を自分がどこにしまったのかを覚えておいて、次に使う時にちゃんと出してこなくてはなりません。なので「ここではちゃんと集中してやってね。」と伝えていますし、自立に向けた練習になっているのではないでしょうか。

ちなみに、おやつの代金として1人100円を頂いているのですが、中学生くらいの子だと「こんなの材料費に100円もかからないじゃん。」と文句を言ってきたりもします。そういうときは「何言っているの、先生の人件費や光熱費がかかっているし、このキッチン300万円もするんだよ!」と答えていますよ (笑)。

イ)そこまでざっくばらんにお話されるのですね(笑)。子ども達自身が食事を作ることは自立にも繋がりますし、何より楽しそうなのが伝わってきます。

水谷)自分たちの食事を作ることもそうですし、お店で買ってくることもそうですよね。
ウチでは毎週土曜日のお昼ごはんは、近くのお店に子ども達自身で買い出しに行ってもいい日、と決めています。行き先はコンビニの日もありますし、カレーレストランとかハンバガーショップに行くこともあるんです。もちろん普段通りにお弁当を作りたいご家庭は、持参してもらって全然かまいません。

そうやって買い出しの日を作った理由は、毎日お母さんがお弁当を作るのは負担になるのではないかと危惧したのが始まりです。私自身が娘のお弁当を毎日作れと言われたらきついし、毎日子どもが家にいる夏休みなんかも本当に大変でした。
『必ずしも手作りが善い』というわけではないと考えているので、お母さんの負担やストレスにならないことが1番大切だと考えています。

家から財布を持ってくるのも、自分で食べたいものを選んで購入することも勉強の一環ですし、これまで偏食だった子がみんなの食べている様子を見て「じゃあ僕も食べてみようかな。」とチャレンジしてくれることもあります。
お店に行ってから迷わないように、買うものを選んでメモしてから買いに行くので、お昼ごはんを食べるのに1時間半くらいかかってしまいますが、それでも土曜日はみんなそれを楽しみにしている様子です。

イ)確かに普段はお母さんがご飯を用意してくれるので、なかなか経験しないですね。

水谷)保護者の方と買い出しに行っても、自分で選んでお金を支払うという機会はそうないですよね。
お昼ごはんの購入代はおうちの人に持たせてもらっていますが、500円だけでもいいし、たまには1000円でもいいし、金額についてはお任せしています。子ども達がちゃんと自分で考えて、持っている予算内で買えるものや、自分が残さず食べられる量を見計らうのも、大事な勉強だと思っています。

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