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【後編】母親と支援者としてのはざまで【合同会社ぴーす様】

2022/11/11

放課後等デイサービス事例インタビュー

【後編】母親と支援者としてのはざまで【合同会社ぴーす様】

福島県本宮市で放課後等デイサービスを運営する合同会社ぴーす様にお話を伺いました。

合同会社ぴーすの遠藤様は、2021年11月に放課後等デイサービス『ぴーす』を開所されました。
放課後等デイサービスを立ち上げた経緯やご苦労、障がい児の母としての気持ちや今後の目標について詳しくお話を聞くことができました。

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>>【前編】我が子と障がい児の母のために開所を決意【合同会社ぴーす様】

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同じ保護者でも温度差があるんです

インタビュアー(以下:イ)活動のお写真の中に保護者様だけのお写真がありますが、どんな活動ですか?

遠藤様(以下:遠藤)地域の茶話会の様子です。地域の方なら誰でも参加できます。
障がいのある子供を持つ母親に勉強会でもなんでもない、とにかく話をする場を作ったのですが、何もないと構えてしまうので、この時の会は「ティラミス作り」をしながらおしゃべりをする会にしました。

コロナでなかなか開催できていませんが、このような会を月に一回程度開催しています。
悩みを共感・共有する場で、解決はしないのですが、その「一言で救われる」「ひとりじゃない」ことを伝えたいんです。

同じ母親でも温度差があります。
肢体不自由の母親からしたら、「身体は元気だからいいじゃない」
一方、多動の母親は「スーパーでおいかけ回すのも大変だよ。」
支援学級の母親は、いい意味で悟って落ち着いていられますが、グレーゾーンの母親は「治るのではないか」など、母親の気持ちにも段階があるようです。

同じ障がい児を持つ母親同士でも同じではないので、自分の子供の障がいを理解してほしいのであれば、他の子の障がいも理解してあげなければならないことを理解して欲しいです。
そのためには母親同士で共有する場が必要なんです。  

イ)魅力的な活動ですね。それに他にもたくさんの写真がありますね。

遠藤)ありがとうございます。保護者に見せるため何千枚もあります。撮った写真はHUGに載せています。

イ)こんなに楽しい様子は、保護者様も楽しみにされていますよね。

遠藤)保護者様の中にはHUGの保護者向け機能の操作ができない方もいるので「ぴーす便り」も月1回発行しています。
今日どんな活動をしたのか聞かれても、親に上手く説明できない子もいますし、連絡帳の文字だけでは雰囲気まで伝わりません。
学校と違って参観日もないので「ぴーす便り」を保護者に向けて毎月発行しています。紙だけでは伝わらない施設の様子よりHUGでのたくさんの写真を見たらお友達ができたことが分かります。

【後編】母親と支援者としてのはざまで【合同会社ぴーす様】

母親と支援者としてのはざまで、私はどっち?

イ)活動はどうやって考えられていますか?

遠藤)その日の担当が決めています。
担当は、活動1名、連絡帳1名、写真を撮る者が1名、フリー1名で、それをローテーションで回します。

10月分の担当は各担当が決め、その企画書と報告書が私に回ってきます。
せっかく行う活動なので、その活動の目的とその子にとってどういう目的なのか。また楽しくあるように企画します。
活動を先に決めて目的を関連付けてもいいし、目的があってどんな活動をしようか考えてもいいと職員には伝えています。

イ)ただやるだけでなく目的があることで、そこから活動がブラッシュアップできるいい活動作りですね。それに出来映えが素晴らしい。いつ準備されていますか

遠藤)児童発達支援をしてないので午前中に準備しています。幸いみんな器用なんです。
あと少しで開所一年です。今、頑張れば壁画などはこれから使い回して使用できます。

予算は提示し、現場で帳簿を付けて管理しています。
予算をかければどれだけでも良いものは作れますが、限られた予算の中で工夫することで子供たちに寄り添ったものができています。職員自身も得意分野を生かして、準備してくれています。

イ)一年経過しますね。今までの苦労などがあれば教えてください。

遠藤)当初のきっかけは、「学童が使えない障がい児の母のために」でしたが、支援者側の考え方に自分が偏り、「うちは学童ではない」と思う瞬間があります。
それは、母親が仕事の都合でお迎えが遅れてしまうときなどです。
放デイはあくまでも療育が目的です。そこで母親と支援者としてのはざまで、私はどっち?なのかと思います。
元々は「学童扱いしてもいい」と思っていたはずなのに、支援者としては「ここは学童ではない」とも思います。

支援者の立場としては、保護者様の真のニーズを見い出し、自立に向かって養育をしていかなければならないし、もちろんやってあげている感なんて出してはいけません。

障がいを免罪符に「サービスを提供してもらうことが当たり前と思っているのではないか?」と思う時があります。
そんな時、同じ障がい児の親である私が「親も変わっていかなければならない」とも思います。
しかし、頼れるところは「ぴーすしかない!」と多量に要望してしまう方もみえます。

今、私はどちらの立場でものを言わなければならないのだろうか?

イ)そうですね。あるべき姿は施設の活動に共感して利用してもらうことが理想ですよね。

遠藤)例えば、保護者が言う「困り感」は、「保護者が困っているところ」であり、「子供自身の困りごと」ではないのに、そこを問題視している保護者がいます。

それを伝えたいのですが、保護者の気持ちも分かるので「今、私はどちらの立場でものを言わなければならないのだろうか?」と考え、スイッチを入れて伝えるようにしています。

面談では、「ここからは同じ保護者として意見を言うよ!そう思って聞いてね。」と前置きしてから話しますが、このスイッチを入れるのにもエネルギーがいります。

イ)分かるがゆえの苦労ですね。

遠藤)はい。でもそこに集中すると、今度は自分の子供のことがおろそかになります。
一度、自分の子供が仲間はずれにされたとき、他の子供だったら「入れてと言っているのに、どうして無視するの?」と言えるのに、それが言えませんでした。他の保育士に指摘され、気が付かされましたが。

自分が自分の子供のことについて学校にものを言う時に、「先生だって良くしようとして支援してくれているのに、先生の支援の気持ちを挫くことにはなるのではないか?」と、言うことを堪えてしまうことがあります。

保護者の立場であるときに支援者の立場で考えてしまい、言うべきことを言えずにいたとき、うちの子に二次障害が出てしまいました。

担当の相談員さんに「ぐちゃぐちゃになっていない?あなたはお母さんだよ。自分の子供のことを考えているときは、利用者のことは考えないようにしなさい。」
と指摘されました。

いろいろな立場が分かるが故にバランスが難しいですね。

保育士でも福祉の専門家でも私は「我が子のために」と思う太い軸がなかったら折れていた

遠藤)そこに実はPTA会長なんです。そのため学校との繋がりもあり、下手に言うとPTAとしての言葉になってしまうんです。

開業した当初はこんな風になるとは思ってもみなかったことです。
始まりは自分の子供のためだけを考えて走っていましたが、今は利用者さんの子も「我が子のように考えなければいけない」ことが、こんなに大変になるとは思ってもいませんでした。

でも、「我が子のために」が根本にあることで耐えることができています。

私は保育士でも福祉の専門家でもないですが、「我が子のために」と思う太い軸がなかったら折れていたと思います。

イ)逆にそこがあるからこそ保護者様は安心して預けられますし、武器であり”強み”とお見受けします。

遠藤)そこに経営者のスイッチもあり、スイッチの入り切りにはエネルギーが必要です。
私と同じような立場で開所を検討される保護者もみえると思いますが、やめろとは言いませんが相当な覚悟を持たなければならないことをお伝えしたいです。

イ)そうですね。この業界は簡単に辞められません。子供に迷惑がかかりますから。職員の方の指摘はさすがですね。

遠藤)はい。私は職員に恵まれ、いつも注意してくれて助かっています。
「私たちと違って有給があるわけではないでしょ」と言って時間をやり繰りをして休ませてくれました。
社員と代表ではなく、チーム。仲間なんです。
本当に私は人に恵まれています。

【後編】母親と支援者としてのはざまで【合同会社ぴーす様】

「放デイ 管理」と検索して出てきたのがHUG

イ)HUGへのお問い合わせ頂いた経緯を教えてください。

遠藤)素人なので専門のシステムがないか検索したときに出てきました。
もともと放デイに娘を通わせていたので、請求管理などが必要なのは分かっていました。
そこで「放デイ 管理」で検索して出てきたのがHUGでした。

画面を見た時に「覚えやすいな」と思いました。それに保護者向けの機能もありました。

イ)いくつか検討されましたか?

遠藤)はい。ただ、他は成人向け機能もあったりと操作が難しく感じました。
「素人なので分かりやすくないとダメ!」と思っていたので、HUGは放デイ専用なのでありがたいです。

イ)HUGでお役に立てたことは?

遠藤)例えば、送迎なら余計な運行日誌を作らなくてもいいところですね。それぞれ携帯で「到着しました」のボタンを押すだけとかです。

私には休日でも保護者から電話があるのですが、スマホで確認してすぐに回答できます。
管理者としても自宅で各連絡帳をチェックしています。

また、経営者としては予算管理がしやすいですね。売上の概算が出るので予算管理しやすいです。
その数字を見て税理士さんと話ができます。

イ)経営面ですね。2店舗目を計画されるにあたっても、収支計画を立てるにも過去の履歴を役に立ることができます。

イ)保護者様はお子様の様子をご覧になっていますか?

遠藤)まとめて見る人もいれば、投稿の瞬間に見ている人もいます。半分ほどですかね。
楽しみに見てくれる人が一人でもいるのであれば、私は全員に向けて発信を行っていきたいです。

イ)保護者様の使い勝手が良くなるように開発をしておりますが、何かご要望はありますか?

遠藤)兄弟がいる場合、個人ごとにログインし直す必要があるんですが、 受給者番号の10桁を覚えていられなくて一人を見た後にログインし直してまでもう一人を見ていられないなどがあるようです。

それにブラウザだと保護者のスマホによって異なり、私も覚えきれずに教えきれないところもあります。これが例えばアプリだと「QRコードを読み込んでアプリをダウンロードしてくださいね。」で済むと助かります。

イ)貴重なご意見ありがとうございます。良いご案内ができるように努めます。

この前の台風で、保護者様へ情報を自宅から一斉送信

イ)職員さんのHUGの使い勝手はいかがでしょうか?

遠藤)コロナで自宅療養していた社員が、自宅で会社の様子をHUGで見ることができたので安心できたそうです。

イ)リモートワークができるので、自宅から保護者様へメールもできます。

この前の台風で、この地域では全部休校なのに、この地域では繰り下げ登校など異なる事態に対して、保護者へのメールを自宅から一斉に送ることができました。

職員の子供たちがほぼ休校のため動きがとれず、保護者へ延長支援ができない連絡なのですが、出勤できない中でも連絡することができました。

私もいつか、誰かに「大丈夫」が言える施設にしたい

イ)今後の展開や、メッセージがありましたらお願いいたします。

遠藤)今後は自分の子供を追いかけて就労Bを目指しています。
最終はグループホームを目指します。

宮城県にいたときにお世話になっていた福祉法人の職員さん方に将来の心配を話したときに
 「僕たちがいるから大丈夫だよ」と言っていただけました。
そこは、児童発達支援から放課後等デイサービスおよび就労支援まで全て運営されている法人さんです。

親がいなくなったとしても、こうやって言ってくれる人たちがいるんだと思ったことで救われました。
私もいつか、誰かに「大丈夫」が言える施設にしたいです。

イ)本当に良いお話をありがとうございました。弊社もグループ会社で6次産業化や農福連携に取り組んだ就労支援をしています。これからもHUGからの情報をご覧ください。貴重なお時間を誠にありがとうございました。

 

>>【前編】我が子と障害児の母のために開所を決意【合同会社ぴーす様】

さいごに

弊社が提供している「HUG」は放課後等デイサービス運営会社が開発したソフトウェアです。
請求業務はもちろん、個別支援計画やサービス提供記録の作成から管理も簡単に行えます。
実際にHUGをご利用いただいている放課後等デイサービス事業者様の感想をご紹介していますので、請求ソフトや管理システムの導入を検討されている方はご参考くださいませ。

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